スポンサーリンク

【電磁弁】単作動と複作動とは?特徴について解説

制御
おたち
おたち

電磁弁の仕様書を見ていたら複作動って書いてあったけど、どのようなものだろう??

今回は、電磁弁の中でも重要となってくる「単作動」と「複作動」の二つの作動方式の特徴について解説したいと思います。

 

単作動と複作動の違いについて

単作動(Single Acting)

単作動は、一方向からの動作のみで弁を開閉させる制御方法のことを指します。

具体的には、片側の動作はコイルに電流を流し電磁石を動作させシリンダを動かす一方で、反対側の方向の動きは重力やバネなどによって自動に戻るように設計されています。

これにより、電源の入り切りだけで動作を行うことがシステムの単純化やコストの低減が実現されます。

単作動には以下の特徴があります。

    • 通常、一方向のみの動作。電磁弁の動作は、コイルに電流を流した時だけです。
    • 元の位置に戻るための力(ばねなど)が必要なので、コイルに電流が流れていないときは元の状態(閉じている、または開いている状態)に戻ります。
    • 通常閉(NC) または 通常開(NO) などのタイプが一般的です。

 

また単作動が使用される場面として以下のような場面が想定されます。

    • ON-OFFのシンプルな制御が求められる場合。
    • 簡単な流体制御を行う場合。
    • 電源断時に特定の方向に作動させたい場合。
おたち
おたち

単作動は単に開閉だけの2方向制御の電磁弁などに多く使用されているよ!

 

複作動(Double Acting)

一方、複作動シリンダーは両方向にそれぞれを動作させることができる制御方式です。

複作動の電磁弁は、両方向から動作します。電磁弁は、コイルを2つ有しており、コイルに電流を流すことで一方向に動き、反対方向に戻すためにもう片方コイルに電流を流します。

このような設計により、往復運動が可能となり、より複雑な動力伝達システムを実現することができます。

複作動の特徴は以下の通りです。

    • 2つのコイルが必要となり、両方向に動作することができます。コイルに電流を流すことで、弁の位置が変わり、逆方向に動かすためにはもう一つのコイルを作動させます。
    • 一方向の動作だけでなく、両方向の動作が求められる用途に適しています。

 

複作動が使用される場面として以下のようなものがあげられます。

    • 空気圧や油圧システムにおいて、流体の流れを2方向以上に切り替える必要がある場合。
    • より複雑な制御を必要とする機械装置に使用する場合。
    • 電源断時に現状維持をする必要のある場合。
おたち
おたち

複作動は空圧制御用途によく利用されているよ!


まとめ

今回は電磁弁の単作動および複作動についてまとめてみました。

まとめると単作動と複作動は以下の通りです。

  • 単作動:1つのコイルの作動で弁が開き、元に戻すための力(ばねなど)が必要。単純な流れの制御に使われます。
  • 複作動:2つのコイルで弁の開閉と元の位置への戻りを両方制御する。主に空圧制御など流体の方向切り替える複雑な制御に使われます。

用途やシステムの複雑さに応じて、単作動と複作動の電磁弁を選んでみてください。

コメント